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ポイント販促と功罪

「カード使ってマイル」サービス絞る動き 収益悪化背景
カード会社が利用者への「ポイント」発行のサービスを絞り始めた。人気の高い航空会社の「マイレージ」(航空券とも引き換えられるポイント)との交換比率を引き下げたり、電子マネーへの入金時のポイント付与をやめたり。カード会社の収益悪化が背景だ。

おもしろそうな記事があったので、これを機会にポイント販促について語ってみたよ。
楽天市場のショップの人からもポイント広告とロイヤリティでしんどいって聞くしね。
それでは問おう。そもそも、ポイントにしがみつく価値はあるのか?

「ポイント販促」
「ポイント販促」は、主に次のような場合に実施される。
・ポイントインセンティブによって、集客力を高める場合。
・年末など大きな販促合戦などで、利益を無視してでも競合からシェアを奪いたい場合。
・競合が実施しているので対抗する場合。

ポイント10倍のような「販促」を実施すると、普段と比べて売上が20~30%増える
“20~30%増”という数字が意味するのは、新規顧客が来て買い物をしてくれているからだ。と考える人が多い。

しかし、それは違う。
・新規顧客も多くの買い上げをするがその絶対額は売り上げ増加分の一部でしかない。
・売り上げ増加分の大部分は、普段の上位顧客によるものである。
・ポイント販促に耐性のある顧客の存在。

ポイント販促に耐性のある顧客とは、
「ポイントアップキャンペーンはまだか」「このショップは1ヶ月毎にキャンペーンしてるよ」
というような情報を知っており、ポイントアップキャンペーンまで”買い控え”(*1)をしているような顧客である。

もしも万が一、顧客の囲い込みが成功し、利益が確保できたとしても、ポイント販促にはまだまだ疑問が残る。
・ポイントパワーに頼りすぎて販売努力をしなくなる。例えば、情報デザインの検討などできる事を怠っていないか?
・結局、ポイントばら撒きは単なる値引きである。薄利多売になるなら、会社が疲弊していくだけだ。
・顧客はポイント10倍に半分喜びながら、半分は価格の正当性を疑ってかかるようになる。そして、買い控えをする客(*1)を生み出す。

ポイント販促に限らず言える事は、
・どのような論理で売上が増えるのか?
・企業の対顧客戦略として、本当に有効なのか?
この問いに対する答えが用意できて初めて、広告を実施すべきということ。

*1 “買い控えをする客”:米ウォルマート社のEDLP(everyday low price)戦略の成功から考えても、価格の正当性は企業として死守する項目の一つなのではないかと思う。

Web広告について詳しくない担当者がとても多いよ。
この機会に会社の広告戦略を見直してみてください。

少々誤解が、EDLP(everyday low price)戦略=安売り戦略が良いと言っているのではなくて、”価格の固定化”を支持しています。

Google Adsense – クリックエリア変更の影響

Google株4%下げ―クリックスルーの低下に市場は過剰反応か?
今日(米国時間2/26)、Googleの株価が打撃を受けている。4%ダウンで$465 になった。これはGoogleの検索連動広告のクリックスルー率が下がっていることがcomScoreが発表したデータで明らかになったためだ。Bear Stearnsが作ったグラフを上に示したが、Googleの有料(広告)クリックの対前年比の成長率は、昨年10月に37%だったのが、今年1月には 0.3%に低下している。しかしこれはあくまで対前年比の数字であり、季節的要因も考慮しなければならない。(とはいえ、クリスマス前の時期にクリックスルーが上昇するのは事実でも、今年の1月のクリックスルーが去年の1月から増えていない理由の説明にはならない)。この急減速は、控えめに言っても、警戒を要する。「Googleは$2,000まで行く」と言ったHenry Blodgetでさえ、これは「大惨事だ」と書いている。

クリックエリア変更の影響で「間違いクリック」が減り、全体のクリック率も下がった。
たぶんコンバージョンレートが上がってるはず。

この変更のおかげで、クリックのノイズが減り
・広告主は、効果が測定しやすくなる。
・googleは、不正クリックの判別がしやすくなる。

不正クリックが減れば、費用対効果が良くなる。
そしてそのうち市場がクリック単価競り上げていくだろうから、googleの株価はクリックエリア変更前より上昇する。

googleの株買っとく?w